搾精病棟~性格最悪のナースしかいない病院で射精管理生活~ 第二章 / KATTS

KATTS / 搾精病棟~性格最悪のナースしかいない病院で射精管理生活~ 第二章


搾精病棟~性格最悪のナースしかいない病院で射精管理生活~ 第二章_sample CG01
搾精病棟~性格最悪のナースしかいない病院で射精管理生活~ 第二章_sample CG02


亀山しるこ

440円

伝説の話題作・搾精病棟の第二章! 新たな担当ナース・クロカワは、性行為をすることと引き換えに自分へ”協力”しろと要求する。消灯後、様子のおかしいクロカワに連れられ向かった先は別の病室で…!?

搾精病棟の原作は未履修です

アナンガ・ランガという雑誌は知らなかったのですが、話題の作品のコミカライズということで、搾精病棟の漫画版は追いかけています

原作の搾精研究所様と、コミカライズの亀山しるこ様の、両者の才能が組み合わさった結果だと思いますが、漫画版のクオリティは神がかり的に高いです

露悪的な芸風であり、悪人しか登場しない(というか登場人物の性格の悪い側面が強調される芸風です)一方で、どこか人間讃歌のような雰囲気も感じます
いまだかつて読んだことのないタイプのエロ漫画です

タチバナさん編ラストのヤマダくんが恋心を自覚するシーンや、本話数のクロカワさんが号泣するシーンは、うまく言い表せないですが、大変な凄みを感じます

クロカワさんは大変な悪意の人物で、ごま塩のシーンなどは本当にひどい(エロ漫画でもエロ同人音声でもAVでも、こんなに陰湿でゾッとするSMプレイは見たことがありません)のですが、本話数の後半でタチバナさんと正面衝突し、逃走し、泣いてしまう姿を見ていると、あんなに酷いことを繰り返していたクロカワさんのことを、どこか憎めない人物のように感じてしまいます
露悪に振り切る芸風なら、泣きじゃくるクロカワさんをヤマダが冷ややかな目で見て、「あれだけ酷いことをしておいて被害者ぶるのか」「どれだけ性格が悪いんだ」と蔑む選択肢もあると思うのですが、本作はそうはしません

全員が悪人なんだけど、同時に誰も悪人ではない
自罰的な読者に対して、「性格が悪くても生きていていいんだよ」という赦しと勇気を与えてくれる作品です