茜新社 / 時間が止まればいいのに
770円
「これはLOの到達点である」と編集長が推す鬼才の初作品集。
こちらの本に収録されている作品の中で、私は「生まれてきてくれてありがとう」を強く勧めます。
男性なら、一度は妄想したことがあるでしょう?
周囲に人がいない場所で。
目の前には可愛らしい女の子。
己の性欲をぶち込んでやりたい、と。
それでも圧倒的多数の人は自分自身や女の子の将来を考え、一線を超える事は決してありません。
「生まれてきてくれてありがとう」は、その一線を越えた先に何が起こってしまうのか、を正確に描写しています。
やり切ったという達成感、やってしまったという後悔。
99ページ目のヒロインの泣き顔。
主人公の行いやヒロインの心の葛藤の記録が描写されている、素晴らしい泣き顔だと感じます。